アルダブラゾウガメ玄の生活 ― 気は心と体をつなぐもの

野口整体を探究・実践する「整体生活」について

意識以前の心

意識以前の心 ここどこかしらない でもぼくいる いまいつかしらない でもぼくいる ぼくだれかしらない でもぼくいる はななまえしらない でもきれい さかななまえしらない でもたべる こころははらっぱ こころはうみ だけどこころはだんだんまちになる こと…

病症が身心を治す

人間における自然ということ 生物は外界の刺戟に反応を呈することによってその生存を全うしているのであるが、外界の刺戟に対してどの生物も一定の反応を示すとは言えないが、特に人間にあっては様々であって、同じ時計の音がうるさかったりすることは、同一…

生きている骨と死んだ骨の違い

生きている骨と死んだ骨の違い 整体の先生が荼毘に付される時、私は葬儀の片づけなどの関係で、少し遅れて火葬場に着いた。そのため、炉に入る時は居合わせなかったのだが、火葬場に着いて待合室に入り、その後トイレに行った時、偶然、焼成が終わった先生の…

魂の問題

魂の問題 野口晴哉『風声明語2』(ブログ用に改行あり) 私はこの問題に就いて落ちついて考えたことはなかった。あってもなくてもどちらでもよいさ、と否定も肯定もしない。したがって懐疑もない。そういう気持ちでいた。或る日、鵜沢総明氏の応接間で何気…

活元運動と霊動法

霊学ワンダーランド 私は高校生ぐらいのときから、日本の古代神話や神道、民間伝承などに非常に興味があって、学生のころは上代文学(古事記・日本書紀・万葉集など)を専攻していた。 後に野口整体を学ぶようになって、野口先生が霊学の大家、松本道別(ち…

活元運動をやってみよう

活元運動とはどういうものか。出ればそれで終わりではなく、目的の理解と質の向上が大切。

潜在意識に降りていく「通路」としての病症

意識と無意識を再統合する試みとしての病症 私は、指導の申し込みを受ける時、通院しているという人にはどんな薬を飲んでいるかを質問することにしている。今は、本当に薬を飲むことや手術に対する感覚が変わってきており、薬の話をするのが難しく感じる時も…

個人の理解

個の理解と潜在意識 先日、ある人に亡くなった整体の先生の著書を送ることがあった。 この著書は先生の整体指導をまとめた本で、野口整体関連の本と言うと方法論的なものが多い中、潜在意識と個人指導の体験談などが盛り込まれた内容だった。今は絶版になっ…

大人になること―『嫁と姑 上』を読む

大人になるってどういうこと? 前回、shigeseitai2さんにコメントを頂いた。率直な心情が伝わってくる内容で、お人柄が感じられるコメントだったこともあるけれど、コメントって、本当にうれしいものだな・・・とつくづく思った。 最近、ブログにコメントを書く…

女性の体と心の成長

女性の体と心の成長 私は、はてなの「野口整体を愉しむ」 shigeseitai2.hatenadiary.jp という野口晴哉先生の講義内容を紹介するブログを読んでいるのだが、このところ、お題として夫人操法が取り上げられていた。 その中にこんなくだりがあった。 女は、力…

疳の虫

子どもの「おなか痛い」が表現するのは 私は小さい時、すぐ「おなか痛い」という子だった。子どもの「おなか痛い」は、「いや!」「さみしい・・・」「こうしたかったのに・・・」など様々なことを表現しているのだが、私の場合は体癖的に「いや!」が激しいのに、…

気と生命時間

気と生命時間 天の下雷行き、物ごとに无妄を與う。 (天の下で雷が鳴り響き、万物に生命を与える) 先王以て茂んに時に対して、万物を育す。 (古代の聖王はこの理に則り、天の時に応じて万物を育てる) (『易経』无妄) 中国の古典『易経』は、東洋思想の…

母子分離と体の発達

整体指導を行う指導者は、ほとんどの人が「自分の家族の指導は難しい」と言う。奥さんの指導を他の先生にお願いしているという指導者は意外と多い。親などはことに難しいというが、プロであればそう感じるのが正常かつ謙虚な感覚であると思うし、西洋医学の…

大脳を中心に生きる人―上下型体癖

野口整体の体癖論の中から、上下型体癖について述べる。

『白隠禅師 夜船閑話』と『霊療術聖典』を読み返す 2

『霊療術聖典』 『霊療術聖典』は昭和9年発行(私の手元にあるのは復刻版)、当時有名だった15名による霊療術を紹介している。野口昭子夫人の『朴歯の下駄』にも出てくる本だ。 初めてこれを読んだ時、霊療術なるものの大家として野口晴哉先生(当時20代初め…

白隠「達磨」

白隠「達磨」

『白隠禅師 夜船閑話』と『霊療術聖典』を読み返す 1

1『白隠禅師 夜船閑話』 整体に入門したばかりの頃、私は白隠禅師の『夜船閑話』(高山 峻・大法輪閣)を買った。整体の先生に見せたら、『夜船閑話』は野口先生のおすすめ本で、講習会の時に販売用に置いてあるのを見たことがあると言っていた。最近、私は…

自然な死とは―死についての対話 2

自然な死とは 前回書いたようなことを書くと、やっぱり私も落合×古市氏対談のように「僭越」と批判されるのかもしれない。それぐらい、死については人それぞれの思いがあって、一つの枠に収まることではない。 でも、いつか死を受け入れなければならない時が…

死生観をもつ―死についての対話 1

死生観をもつ 今年の始めごろ、落合陽一氏と古市憲寿氏が行った対談(『文學界』文藝春秋)で、後期高齢者の終末期医療の問題について語った内容が批判を浴びるという出来事があったという。先日、その記事を今頃になって読む機会があった。 「医療費削減の…

正坐と整体

正坐ノスゝメ 野口整体では「型」の基本として「正坐」があり、活元運動、愉気、操法、多くの場面において問答無用で正坐をする。そのように決められているからというより、正坐でないとできないのだ。 野口晴哉先生は昭和の初めから「正しく坐すべし」と正…

体癖―要求と行動

体癖と人間の自然 これまで二回ほど「体癖」について書いたが、最近、精神科医や心理学者の先生が書いた体癖についての本が出ており、以前に比べると「体癖」も知名度が上がってきたようだ。 自分の体癖が分かると興味も出てくるし、人間観察としての体癖は…

本来の体育―生活している身体とスポーツする体

身体感覚が退化しつつある現代と整体 私は1970年代前半の生まれだが、小学校6年生の時、担任の先生から「転んだ時、とっさに手をつくことができない子どもが増えている」という記事が新聞に載り、問題になっていると聞いた。 この先生は体育の時間に演劇の身…

裡の自然と治癒 2

ラオスの思い出 2 北上して中国国境に近づくと、山岳民族が多くなってくる。私はベトナム戦争時代に「ゴールデン・トライアングル」と呼ばれた地域に入った。ここは戦争中、アヘン(阿片・opium)の一大産地だったところで、まだその当時、その影響が残って…

裡の自然と治癒 1

ラオスの思い出 1 私は昔々、20代の頃、ラオスを旅行したことがある。タイから陸路で首都ビエンチャンに入り、陸路で北上して中国の雲南省に入るルートだ。バックパックで一人旅の貧乏旅行だった。 当時の首都ビエンチャンは、お隣のタイとは全く違い、道路…

体のブレーキとアクセル

体に注意を集める 「二度寝と食べ過ぎ」の話をもうちょっと続けたい。 この二つは大げさに言うと「行動異常」というもので、ブレーキが利かなくなっているという状態だ。しかし、心を落ち着けて体に注意を集めると、そもそも要求を感じ行動に移る始点、アク…

二度寝と食べ過ぎ

二度寝と食べ過ぎ 整体には「やってはいけない」と決まっていることがなく、「良くない」とはっきり言われていることは「二度寝(睡眠後、目がふっと覚めた後にもう一度寝てしまう事)」と「食べ過ぎ」位のものである。 しかし、この二つはやめようと思って…

地に足がつく

重心と身体の安定性 先日、故・柳田利昭(整体協会体癖調査室)・ 浅見高明(筑波大学 体育科学系)両氏による、「活元運動による体重配分の変化」(人体科学 1992)という論文のPDFをGoogle検索で偶然見つけた。 体量配分計の権威、柳田先生の後継者という…

身体の声を聞く

身体の声を聞く 少し前に、青山のブッククラブ回に行ったことを最後にちょっとだけ書いた。この書店では、たしか先月ぐらいまで「BOOK CLUB KAI NEWSLETTER」を年に数回発行していて、さまざまな人のインタビューが載っていた。 残念ながら今はもう発行して…

全生

野口整体の「生と死」 整体の先生が亡くなって、七カ月と二週間近くが経った。ただ、先生が死の方向を向いたのを感じてからは一年二カ月が経ったことになる。 私は先生が亡くなった後、本当は整体から少し離れたかったのだと思う。「あの時、なぜこうしなか…

観察―見る・触る

整体の観察の中では、感覚が重要な役割を持っている。外界を捉える五感(外界感覚)、そして平衡感覚、運動感覚などの自分の内側の状態を捉える身体感覚。その中で「見る」と「触れる」について書いてみようと思う。 見るというと、スマホなどを「見る」とい…