アルダブラゾウガメ玄の生活 ― 気は心と体をつなぐもの

整体生活・野口整体と生きることをひとつに

マティス展  The Path to Color

matisse2023.exhibit.jp

  このところお金を使うことが続いている。無印良品のサファリハット、そして神奈川県で農業被害を防ぐために狩られた猪の革でつくられたペンケース(猟師の皮屋とこはむ)。

 今日は久しぶりに絵を見にいくことにした。行きたいけどどうしようかな…と思っていたマティス展(東京都美術館)だ。

 私が初めてマティスという画家を知ったのは、小学生の時に父がお土産で買ってきた、ルーブル美術館ともう二か所ぐらいの美術館の図版を見たのが最初だった。

 生き生きとした線、色彩、子どもながらにすごく好きだと思った初めての画家だった。しかしまとまった展覧会を見るのは今回が初めてである。

 外国人観光客も多く、すでに30万人越えの来館があったとのことだが、私が行った日は平日だったので、それなりに混んでいるという位だった。

 キャプションの中でマティスは絵の中に「窓と外の風景」を描くことが多いことについて述べられており、それが非常に興味深かった。それも第一次大戦当時の絵に多いようだ。

 マティスは部屋の中と窓から見える外の風景について、「窓の壁は二つの違った世界を創り出してはいないのです」と言っている。これはマティスの視界、マティスの見ている世界では全体でひとつなのだ。

 窓、といえば私は広重の絵を思い出す。窓というフレームで風景を切り取っているような広重の絵は写真に近いのかな、とふと思った。でも二人とも自分の見ている世界を描いている。そしてマティスも広重も「青」が象徴となっている。


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 晩年の切り絵作品も多く、最晩年のヴァンス・ロザリオ礼拝堂の内装の仕事を見ることができた。

 礼拝堂はマティスの「神を信じているかどうかにかかわらず、精神が高まり、考えがはっきりし、気持ちそのものが軽くなる」場でなければならない、という考えに基づいて創り出された。本当に現代に求められる宗教性が表現されていると思う内装で、ことに生命の樹のステンドグラスが心に残った。

 全体としてとにかく点数が多いのだけれど、フロアで時代区分がなされているので全体がつかみやすかった。そしてここでまた図版を買ってしまった…。物欲が止まらない。

 美術館の後は五條天神社、花園神社、穴神社へ向かい、それから不忍池の蓮を見に行った。朝でないと咲いているところは見られないけれど、今にも開きそうな蕾、独特の青々した葉が一面に広がっていた。


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 お堂からは般若心経を唱える僧の声が聴こえ、蓮池の向こうにはビルが並んでいる。外国人観光客もきっと不思議な光景だと思うだろう。

 そして清水観音堂。今回初めて清水観音堂にお参りしたような気がする。今日はこれで終了。

 マティス展を見ている間は雷雨だったが、お散歩を始める頃には雨は上がり、少しだけ涼しくなっていた。

★夏の身体に

 それにしても暑い日が続く。空調内と外気の温度差は相当になっているし、汗をかいた後に冷たい風に当たるのが避けられない毎日だ。

 とりあえず背中から冷たい風が当たるのは極力避け、頚部が冷たくなっていないか気を付けてほしい。それから時々足首廻しをしてみたり、足を前後に動かして、足首の前側(脛側)と後側(アキレス腱側)を伸ばすと良い。

 それでも汗は体温を下げるために出る塩水というだけではなく、腎機能の一部であり、夏に汗をかくのは身体にとって良いこと、必要なことなので、汗をかかない算段をするよりこまめに拭くようにしてほしい。