ちょっと時間があったので、厚木からJR相模線(単線!)に乗って、初めて寒川神社に行ってきた。寒川神社は関東では超有名な神社で、野口晴哉夫人、野口昭子氏のエッセイにも出てくる。
昭子夫人は近衛文麿首相の長女という生粋の華族出身で、旧華族の間でも崇敬されている寒川神社に御祓に行くエッセイを月刊全生で読んだことがある。
野口先生自身はあまり御祓などを好まない人だったようで、長女の夭折後、方位を気にしたり御祓に行ったりした昭子夫人を「責任から逃れようとしている、卑怯だ」と叱ったという(『回想の野口晴哉』)。
それはともかく寒川神社は初詣もすごい人出、各界から、また遠方からも厄除などに参詣者が集まる神社で、古くから相模国一宮とされていた。
祭神の寒川比女命、寒川比古命は記紀に出てこない神であり、この地の土着民が信仰する神であったという。大和政権が征服した後、祓と鎮めをした神社であるようだ。
鳥居をくぐると太鼓の音がどんどんと響いて来て、更に歩くと今度は着物の新郎新婦が歩いて来た。なんて幸先が良いんだろう…。
お詣りのあと、ピザを食べに行こうと思い歩き出した。土手の菜の花がきれいと思って写真を撮ろうとしたら、空に不思議な雲がかかっていていることに気づいた。何だか歓迎されている気分。
途中でスイートピーの栽培ハウスを見つけ、その脇にあった無人販売で、茎丈の短いスイートピーの花束を買った。
そしてピッツェリア ヴェルデ到着。ロマーノ(アンチョビとケッパー、トマトのピザ)のランチセット。自家製デトックスウォーターを出してくれた。
お店で畑をやっていて、そこでとれた野菜をお店で出しているとのこと。サラダとマリネは納得のおいしさだった。寒川神社に行くことがあったらぜひおすすめしたい。ピザは薪窯焼で、これも美味しかった。
例によって料理が出てすぐに食べ始めてしまい、食べ物の写真は撮れなかったので、テーブルのお花を撮ってみた。
お店で先程買ったスイートピーを水に挿しておいてくれ、帰りには茎に濡らしたペーパータオルを巻いてくれた。花が好きな人なのだろう。ありがたい、優しいサービスだった。
そしてその後、思い切って海老名の有鹿(あるか)神社へ行ってみることにした。有鹿神社は寒川神社よりさらに古い縁起を持つ神社で、有鹿神社奥宮(元宮)は相模原市にある縄文遺跡のすぐそばにあり、その古さが伺える。有鹿というのは湧水の古語であるようだ。
祭神は有鹿比古命、有鹿比女命、大日靈貴命。相模国はヒメヒコ制だったのだろうか。
神奈川県と言えば横浜、川崎が中心と思う人が多いが、古くは海老名など県央地域が中心だったのだ。
次は奥宮に行ってみよう。何だかただの日記だけどまあいいか。