私は喫茶店が好きだ。それもマスターがこだわってコーヒーを淹れている小さなお店で、古ぼけているのがいい。そういう喫茶店は小さな駅の近くや人通りの少ない場所にある事が多いが、見つけるとつい入ってみたくなる。
たまたま行った、再び来ることもないような場所で、1人でていねいに淹れたコーヒーを飲むというのがまたいい。ケーキ屋さん併設の喫茶店にも雰囲気のいいところがある。
しかも空いている時に入るのが良い。メニューを見るとコーヒーチェーンと変わらないお値段だったりして心配になることもある。
以前名古屋の古い商店街にある喫茶店に入った時は、近所の人のたまり場になっていて賑やかだったのに驚いたことがある。あれが名古屋の喫茶店文化というものだったのだろう。
ゲイバーのママ風の人と普通の主婦らしき人が、同年代の同性同士という感じでごく普通に大声でおしゃべりしていた。
若かった私は「年取るともうどっちでも気にならなくなるんだな…」などと思ったのだが、もしかすると幼馴染だったのかもしれない。こんなふうに地元の人の様子が垣間見られるのも興味深い。
最近は昭和が流行っていて、古いお店や商店街が注目されつつあるそうだが、地元の方の憩いの場にひっそりお邪魔する愉しみを邪魔されたくないな、と内心思っている。
洋菓子アマンデン
PukaPuka