アルダブラゾウガメ玄の生活 ― 気は心と体をつなぐもの

整体生活・野口整体と生きることをひとつに

体の現実

 何となく中華っぽいものが食べたくなって、白菜と干し椎茸のオイスターソース炒めを作った。白菜の料理は味がぼけやすいけれど、やっぱり腰の調子が良いと味が決まる。この「決まる」という感じが、腰の力というものだ。

 要求がスッと行動になる体の状態で生活できると、自分で自分を充たすことことができ、こんな小さなことでも幸せを感じる。そうそう、伊豆・修善寺産干し椎茸は香りが良くておいしいので、見つけたらぜひ。

 ところで、前にJamiroquaiのことを書いたが、やっぱり私はジェイ・ケイがVirtual InsanityのMVで見た姿からかなり変化して(体が硬く重そうになって)、声の出方も変わってしまったのがその後も気になっていた。

 少し調べて見ると、2017年には椎間板ヘルニアで来日をキャンセルしているし、もう少し前には重い肺炎にもなったようである。

 もちろん、実際に歌う時にMVと同様に踊ることはできないし、誰しも20代と同じというわけにはいかないだろうが、ちょっと年齢だけでは説明のつかない変化をしているのだ。

 それでyoutubeで動画をいくつか見てみると、1997年ぐらいのライブだと、ステップというか、脚の動きが非常に良く、キレのある人であることが分かる。しかしその後、2012年位からの動画を見ると、歌う時に歩くことはあっても、そういう脚の動きとビートのつながりが離れている。

 どうしてこうなったのかという背景までは分からないが、脚が動かないということはこの人らしさ、この人の良さが影を潜めていることと一つであり、おそらくジェイ・ケイは、体癖で言うところの下肢行動型、捻れ型体癖が結構あるのだと思う。

 先日、師匠にもらったノートを何気なく見ていたら、赤字で

病気そのものが、その人の異常な生活に対する抵抗反応、拒否反応ではなかろうか。

とあるのが目に留まった。このノートは野口先生の死後、先生が講義での言葉を思い出して書いたものである。

 この「異常な生活」というのは、その人の自然なあり方、裡の要求から離れた生活という意味だが、Virtual Insanityが世界的に売れまくった後、かのジェイ・ケイにはどんな生活があったのだろう、とふと思った。

 まあ、今でも相変わらずカッコいいと思う人はいくらでもいるし、これは私の感じたことでしかない上、ちゃんと観察して言っているわけでもない…。ただ、才能があり、自分のやりたいことをやって、それで成功していると多くの人に思われている人(自分でもそう思っているかもしれない)であっても、体の現実には本当の心が表れている。そして、その本当の心というものが、その人の自然から離れた生活を送っていると分からなくなるのである。

 自分にとってのリアルは、いつも、体とともにある。

参考

これは1997年の映像で、この人らしい動き、統一感のある体の動きというのが分かるかな?と思われる。ジェイ・ケイの声がちょっと枯れているが、これは捻れ型特有の風邪の初期症状かな?こういう風邪は乱れた状態が切り替わる時で、意外と調子は良かったりするもので、これもベストではないけれど全体的にはいい感じ。