アルダブラゾウガメ玄の生活 ― 気は心と体をつなぐもの

整体生活・野口整体と生きることをひとつに

布団乾燥機の整体的活用 再び

 以前、このブログで「布団乾燥機の活用」をおすすめしたことがあるが、布団乾燥機は「睡眠と呼吸を深くする」という整体の第一法則の助けとなるものだ。

 そこで、布団乾燥機を持っている人は、もし自身や身近な人がCOVID-19を発症して自宅療養となった時、布団乾燥機を使って、布団を乾かし温める(熱すぎるのは厳禁)ことを覚えておいてほしい。できれば毎日がいい。そして水を少しずつ飲むこと(ガブガブ飲みは×)。

 これで治りますとは言えないのだが、古代ギリシアの名医ヒポクラテスは、医師の心得として、流行病にかかった患者には「益を与えよ、さもなくば無害であれ」と言ったそうだ。少なくともその心得は満たしていると思う。

 一都三県は、もし感染したらという想像力を持たなければならない段階で、一人で乗り超えなければならない人も多い。ちょっと心にとめて置いてほしい。(私は家電メーカーの回し者ではない、一応。)

 ところで最近、いつも読んでいるブログに、一緒に野口整体を勉強していた知人の女性写真家が制作したMVが紹介されていた。カメラは定点観測のように動かない。グレー一色の背景で、歌う人の頭と上体だけが映し出されている。衣装も黒のタンクトップ一枚。

 そういえば彼女は出会った当初、駅などで声をかけ、いろんな人のポートレートを撮っていると言っていた。私は「あの大きな古いカメラで撮るのは大変だろうな…」と当時思ったのを覚えている(冷え性だし)。あの一般の人のポートレートは今、彼女の作品群として遺っているのだろうか。

 このMVでも、歌っている人は歌うのに必要な体の動きしかしない。歌うポートレートみたいで、カメラの向こう側に彼女が存在することが、この人の、この表現を生み出しているように感じる。あの頃彼女がやっていた作業とつながっているような気がした。

 人間の写真を撮る時は、撮る人が被写体に与える影響が作品に大きく関わっている。街中でも、彼女の集注力でカメラを向けられたら、シャッターを切る瞬間は、自分と相手だけの世界になっていたのではないだろうか。

 彼女はこういう「気の感応」の瞬間を撮ろうとしたのかもしれない。自身が発見した「この人」、そして自分と対峙する今を切り取った写真を、見てみたいなと思った。