アルダブラゾウガメ玄の生活 ― 気は心と体をつなぐもの

整体生活・野口整体と生きることをひとつに

整体であるということ2 体癖の表れ方

体癖の表れ方

 野口晴哉師は潜在意識教育の目的は「子どもの天心を傷つけない、歪ませないこと」だと言う。子どもの時から自分の自然をすくすくと育てていければいいのだが、大概の人は育っていく過程で歪み、その歪んだ自分を本来の自分だと思い込んでいる。

 ある捻れ型の男性で、人間関係がうまくいかなくなると「負けまい」として自分の正当性を主張する人がいる。一方で「人間関係がうまくいかない」自分を、裡ではそんな自分が嫌だと思っている。彼はものすごく負けず嫌いな8種体癖である。

 多くの人は、自分はそういう人間だと思い、それが体癖だと思うが、それは本来のその人らしさとしての体癖ではない。

 不整体であると、自分の嫌な面が出てくるものだが、それは体癖が災いしてしまうということだ。元気になる、とは元の気になるということで、今の自分は歪んだ状態にあるのだと自覚し、「元の気」になるために体を整える必要がある。

 8種だから人間関係が下手なのではなく、負けず嫌いで過敏に反応してしまう自分をちょっと超えるのだ。

 頭から腰へと重心が下がり、重心が腰(腰椎)の「体癖的中心(この後で詳述)」に収まれば、自ずと体癖的な特性が現われる。腰が決まることで、「直感・決断・行動」のはたらきが現われ、自分で「感じる・決める・行動する」という主体性がはたらく。

 個人指導においては、臨床心理による智と、活元運動、そして正坐(また椅坐)や歩行時における「型」の把握、これら身体行により「主体的自己把持」へと進むことで体癖修正を行っている。

 そして体が整って、活元運動が質的に向上すると、より自然な働きとして体癖が出てくるようになる。